太平洋戦争の残影 ⑥神風特攻隊・・３ : 泰弘さんの【追憶の記】です・・・

太平洋戦争の残影 ⑥神風特攻隊・・３

昭和19年（1944）10月、連合艦隊はレイテ沖海戦に出撃したが、このときはじめて「神風特攻隊」が、米艦隊に体当り攻撃を加えた。さらに、沖縄決戦で神風攻撃は最高潮に達し、連合軍を恐慌状態に追い込んだ。

　戦局の緊迫につれ、日本軍はあらゆる方法で海に陸に特攻作戦を展開し、強大な連合軍に対抗していった。

　この捨身の反撃は、連合軍将兵に不可解な不安と得体の知れない恐怖を与え、“カミカゼ”は“特攻の恐怖”の代名詞となった。

以下、米空母「イントレピッド」、米戦艦「ウエストバージニア」、米戦艦「ミズーリ」、米空母「ガンビアベイ」、駆逐艦「ニューコム」「アーロンワード」の特攻被害状況。

昭和19年（1944）11月25日、神風特別攻撃隊１機目が米空母イントレピッド(USS Intrepid)に突入した。

神風特別攻撃隊１機目が米空母イントレピッド(USS Intrepid)に突入、噴き上がる黒煙。

　　　　　　　　　米空母イントレピッド(USS Intrepid)
1944年10月30日、「第2忠勇隊」「第2義烈隊」の特攻々攻撃を受け特攻機が銃座に突入、12名死亡6名が負傷。

神風特別攻撃隊「吉野隊」は、昭和19年(1944)11月25日(フィリピン)マバラカット基地よりゼロ戦で出撃突入。

　　　　米空母イントレピッド(USS Intrepid)は特攻機の突入を受ける。

　　米空母イントレピッド(USS Intrepid)に、2機目特攻機が接近を図る。

　神風特別攻撃隊2機目が、米空母イントレピッド(USS Intrepid)に突入

空母イントレピッド (USS Intrepid) 特攻機２機目突入の瞬間。

神風特別攻撃隊、2機目が米空母「イントレピッド」(USS Intrepid)に命中。

相次いで神風特別攻撃隊2機が、米空母「イントレピッド」(USS Intrepid)に突入す。この時69名が死亡。
昭和20年(1945)3月18日、4月16日にも特攻機の突入を受けたが沈む事無く終戦を迎えている。

命を捨てて特攻機を命中させても「轟沈」は難しかった様だ。
イントレピッドは、計5回特攻攻撃を受けている。

　　　　　　米空母イントレピッドでの戦死者175名の水葬式。

米戦艦「ウェスト・バージニア」(USS West Virginia)に特攻機が命中の瞬間
神風特別攻撃隊「第2銀河隊」昭和20年4月2日、宮崎基地より「銀河」1機で出撃。（沖縄戦線）

　　　　　　　　　　　　海軍双発爆撃機「銀河」

駆逐艦「ニューコム」(USS New comb)昭和20年4月6日午後、日本軍は菊水一号作戦を発動して神風特攻隊を大量投入した。

3機目が船体中央部にそれぞれ命中して、駆逐艦「ニューコム」の船体中央は火を噴く廃墟と化した。

　　　　　特攻攻撃を受け、形を留めない駆逐艦「アーロンワード」

********************************************

　　　　　　　　　米空母「ガンビア・ベイ」（Gambier Bay）

　空母ガンビア・ベイは特攻攻撃で炎上し沈没する。1944年10月24日

　　　　　　　　　（右）の黒煙が護衛空母「ガンビア・ベイ」

護衛空母「ガンビア・ベイ」（Gambier Bay）昭和19年（1944）10月24日、レイテ島沖合で特攻機の攻撃を受け大破沈没。

*********************************************

戦艦「ミズーリ」後にこの船の甲板上で日本の降伏文書調印式が行われた。

昭和20年4月12日、神雷部隊第5建武隊鹿屋より出撃（零戦13機）
14:43　鹿屋基地を出撃した神風特別攻撃隊第五建武隊の爆装零戦が低空飛行により、米戦艦「ミズーリ」の右舷甲板に体当たりを敢行した。
（まさにその瞬間を撮らえた写真）

　　　　1945年4月、特攻機の攻撃を受けた時の米戦艦「ミズーリ」

特攻機の右翼がミズーリの第3副砲塔上部に当たり、燃料に引火し炎上。
しかし左翼が艦に接触し、搭載爆弾はヒットせず・・。ミズーリは表面に損傷を受けた程度で速やかに消火作業が行われ鎮火している。
その後、搭乗員の遺体(ほぼ上半身のみ)が40mm機銃座から回収された。
（鼻と口が確認できる）

イメージ 15

戦艦ミズーリに突入した隊員は、石井兼吉2飛曹か石野節男2飛曹のどちらかと見られている。

戦艦ミズーリ艦長ウイリアム・キャラハン海軍大佐は、多くの乗組員の不満の声があがる中、「この日本のパイロットは我々と同じ軍人である。生きている時は敵であっても今は違う。激しい対空砲火を掻い潜ってここまで接近してきたパイロットの勇気と技量は、同じ武人として称賛に値する。よってこのパイロットに敬意を表し、水葬に付したい」とし、翌朝9時艦上にて米海軍のしきたりに則り、星条旗に包まれた遺体は木製の担架に乗せられ、5発礼砲と共に海に葬られた。
(日本海軍特攻隊員水葬が行われた4月12日の午後、「ミズーリ」は再び特攻機による猛攻を受けた)